2014年5月22日木曜日

カジノに動く大阪、あいりん地区の社会問題はハーレムに学べ!



ホームレスが占拠する公園から小学校に通じる道路に汚れた作業服の男たちが座り込む。太陽はまだ高い。 小さな飲み屋から響く笑い声。小学校正門近くにも酔った男が腰を下ろ している。ところどころにアンモニアとアルコール、残飯の匂い。

3月にオープンした日本一の超高層ビル「あべのハルカス」から西北西に約2キロ。日雇い労働者が多く暮らす大阪市西成区の「あいりん 地区」はある。

法案の国会提出で解禁へ期待を集めるカジノリゾート。大阪はカジ ノを特効薬に国際観光都市として飛躍を狙っている。しかし、華やかな その青写真は同時に、昭和時代からなお残る課題に正面から向き合うこ とも求めている。

使用済みの注射器が小学校1年生の自転車カゴに捨てられていた -。昨年12月に松井一郎大阪府知事あてに届いた住民からの陳情書で、 薬物使用が横行する実態が浮き彫りになった。小学生は注射器をおもち ゃだと思い、駐輪していた児童施設のスタッフに渡したという。小学校 や中学校の構内に使用済み注射器が投棄されていたことも記されてい る。
「大阪府簡易宿所生活衛生同業組合50年誌」によると、、1960年代 初頭には約50万人だったあいりん地区の日雇い労働者数は、その後の高 度経済成長とバブル経済で1989年に187万人まで膨らんだ。労働者が寝 泊まりする簡易宿所、通称「ドヤ」の数も1989年にピークの210軒に達 した。20年近くに及ぶデフレで、日雇い労働者数は2009年には32万7000 人に減少、宿所数も約90軒まで減った。

労働者とアウトロー

「あいりんは、かつては労働者とアウトロー達の町だった」。30年 間にわたり西成区で働く高橋豊秋氏(66)は話す。「労働者は高齢化し、 その数も減った。道に立つ覚せい剤の売人も少なくなったが、依然とし てその問題は残る」と、現在は同区の簡易宿所で働く高橋氏。

「大阪のど真ん中にあるあいりん地域がニューヨークのハーレムの ように変われば、この地域の可能性、ポテンシャルが大阪の成長に好影 響を与える」。松井知事はブルームバーグ・ニュースの質問に電子メー ルでこう回答した。

松井知事は「あいりん地域で覚せい剤の撲滅などに取り組み、環境 改善を進める。各国からより多くの観光客を大阪・関西に呼び込むとと もに、大阪のIR(統合型リゾート)構想や、鉄道ネットワークの整備 などの都市開発を進める上でも、最重要課題のひとつ」と決意を示す。

ハーレム

デューク・エリントンやジェームス・ブラウン、マイケル・ジャク ソン、ローリン・ヒル。華々しいエンターテイナーを輩出してきたコッ トン・クラブやアポロ・シアターで知られるニューヨーク市ハーレム は、米国の音楽文化を熟成させてきた一方、人種問題などをめぐって揺 れ動いてきた。

ハーレムを紹介するホームページ「Welcome to Harlem」による と、ジャズやブルースのメッカとしての名声を確固たるものとした1920 年から30年が過ぎ、アフリカ系が人口の多くを占めていたハーレムで は、社会暴動が頻発し犯罪率は上昇、治安が悪化した。マーチン・ルー サー・キング牧師暗殺の後に起きた1968年の暴動は有名だ。
動乱の過去を経て1990年代に入ると「ハーレムルネサンス」といわ れる時代が訪れる。企業家や投資家、そして先進的な住民たちはハーレ ムの再開発に傾注する。犯罪率も低下した。現在では不動産価格は上 昇、人口動態も多様化、新たな「ハーレムラッシュ」が到来している。

5カ年計画

大阪府と府警本部、大阪市は4月、府内の薬物犯の2割が検挙され るあいりん地区を中心とした地域を対象に、アンフェタミンなどの覚せ い剤取引やゴミの不法投棄を取り締まる5カ年計画をまとめた。計画に よると、府警は特別捜査体制を確立し、内偵捜査による証拠収集と被疑 者の早期確保を行う上、密売が日常的に行われている同地域内に防犯カ メラ30台を整備する。

あいりん地区にも変化が見える。2000年ごろになると、労働者向け 宿所を改良し新しい客を招き入れようとする動きが出てきた。ターゲッ トは海外からのバックパッカーだ。西成区で「ホテル東洋」を経営する 浅田裕広氏(37)も行動を起こした一人だ。
2007年に祖母から5階建ての宿泊施設を引き継いだ浅田氏は、安価 な部屋を求めるバックパッカーのニーズに合わせて、施設をゲストハウ スに改良した。

赤と青、白のチョークで黒板に書かれた英語の文字がフロントデス クの上に並ぶ。小さなロビーのソファ横の小さなトレイに乗ったインセ ンス(香)の香りがロビーを覆う。今ではホテル東洋の9割の客が海外 からの旅人だ。

スペインやフランス、東南アジアからのバックパッカーが泊まりに 来ると浅田氏。「町がもっときれいになれば、より多くの外国人観光客 がやってくるだろう」と話し、アジアからの泊り客からは「あいりん地 区のドラッグの問題を心配する声も聞こえてくる」という。

NY視察

昨年6月上旬、松井知事はニューヨークにいた。タイムズスクエア やハーレム、グランドセントラル駅などを視察、大都市が抱える問題の 解決に向けたニューヨーク市の再開発事例を学んだ。松井知事は電子メ ールで、「かつては治安が悪いと言われていたハーレム、ダウンタウン がたくさんの人でにぎわっているのを実感してきた」とコメントした。
家電産業で韓国のサムスン電子などに競争力で追い抜かれた日本。 パナソニックとシャープのお膝元の大阪は、2011年度までの10年間で府 内総生産が6%落ち込んだ。国内総生産36兆6000億円の経済を背負う大 阪は、経済の地盤沈下が進む。東京の同じ期間の落ち込みは0.4%にと どまり、経済規模も92兆4000億円と大阪の約2.5倍だ。

夢洲の夢

犯罪発生率で都道府県トップの大阪府は、治安を改善し都市再開発 を通じて経済力の強化を効果的に進める方針だ。交通網も、新関西国際 空港から都心部までのアクセスを改善する新線「なにわ筋線」の建設 や、市営地下鉄の民営化などの経済刺激策を打ち出している。

今年4月には、大阪府市IR立地準備会議の第2回目会合が市長公 室で開かれた。出席した松井知事は、2020年の東京五輪までに大阪のカ ジノリゾートを部分的にもオープンさせる意向を表明。隣に座った橋下 徹市長は、京都と奈良を中心とする文化を新しい形のリゾートと融合さ せることで相乗効果が期待できると述べた。

府が最有力候補としてリゾート計画を進めているのは、大阪湾の埋 立地「夢洲」(ゆめしま)だ。ここは、北京に敗北した2008年の夏季五 輪誘致の際に選手村の建設候補地だった。府は、米ラスベガスに本拠を 置くシーザーズ・エンターテインメントやゲンティン・シンガポール、 MGMリゾート・インターナショナルなどのカジノ運営企業と、計画立 案を目的に協議を始めた。松井知事によると、建設コストは5000億円を 超える可能性があるという。

観光庁の宿泊旅行統計調査によれば、13年の外国人延べ宿泊数を都 道府県別にみると、東京が998万人でトップ、大阪は2番手の431万人。 3位は外国人にスキーリゾートへの人気が高まる北海道で305万人。

松井知事はIR立地準備会議の席上、「IRで大阪、関西に人を集 めて経済を拡大させる。東京一極集中ではなく、大阪との二極体制を作 る」と訴えた。

【2014年5月22日 08時01分 ブルームバーグから抜粋】

2014年5月16日金曜日

中国人富裕層相手のカジノ、何とディーラーは日本のAV女優?



経済はすでに下り坂と言われている中国だが、マカオなど娯楽の街にいたっては、まだまだ景気のいい話が聞こえてくる。

 マカオには、日本のAV女優たちが舞台に上がっている。そのために、「中国の大富豪がAV女優と寝たがっている。その金額は一晩100万円」などの仕事があるという都市伝説もあるほどだ。

 実際、香港・マカオ・上海では、日本のAV女優が出演するイベントや撮影会なども行われている。その集客力は日本以上。現在、中国で最も人気のあるAV女優である波多野結衣さんは中国版ツイッターのウェイボーでフォロワーは150万人を超えている。また、日本では無名の人でも「AV女優」という肩書きがつくだけで、1日に100人の定員の参加費が1万程度という撮影会がいっぱいになるという。それも、中国の法律に則ったソフトな撮影会なのに、である。

 ちなみに、高収入と言われる香港でも、平均の手取り月収は約9万5000円と言われている。月収の10分の1以上を支払っても、AV女優に会いたいというのだから、その熱狂ぶりが分かることだろう。

 さて、最近、日本のプロダクションなどには、こんな話が回ってきているそうだ。

 それは「知名度のある日本のAV女優さんに、ディーラーとして、カジノでイベント的に働いて欲しい」というものだ。ある話では、2泊3日で20~30万円、飛行機代は別途という好条件だった。

 仕事内容は、ディーラーとしての研修を少し受けた後、VIP席のボックスに立ち、実際にカードを操って、接客をするのが仕事。服装も水着やセクシー下着というものを求められるわけではなく、本物のディーラーと同じように白いシャツに黒い蝶ネクタイという正装である。

 AV女優なのに、セクシーなし? 本当にそれだけなの? と思われるかもしれない。もちろん、ただディーラーをすることだけが目的ではない。

「いいところを見せたい」と賭け金も弾む

 「中国人が『知ってる!』というような有名な単体AV女優やキカタン女優。熟女でも認知度が高いAV女優がボックスに立つと、中国人の富裕層は、彼女たちにいいところを見せたいと、いつもよりも大きな金額を使うようになるんです。ある人が大きく張ると、同じボックスに座っている他の人も、だんだん大きな金額を張るようになっていくものです。そこが狙いだそうです」

 また、ディーラーとして働くため、ボックスに立つAV女優はチップをもらえることもある。VIP席になると、チップの金額も大きいため、そこからの収入も期待できるのがこの仕事の旨みでもある。

 一般的に考えたら、非常に短時間高収入のように思える。

 しかし、その仕事の依頼を受けたあるプロダクションのマネージャーによると、「最初はドルで支払いたいと言われたが、ギャラ自体もそれほど高くないので、どこも受けたがらないんですよ。だから、せめて日本円で支払ってほしいと交渉したんです」とのこと。

「海外旅行気分で、ちょっとアルバイトしたいなという女の子にとってはいい仕事かもしれないけれど、お金にこだわる子にとっては、実はそんなにいい仕事じゃないんだ」

 イベントのオーガナイザー氏よると、現在、トップAV女優は、イベント時には半日程度の拘束で、50~80万円ほどの金額が動くという。

中国人富裕層には言い値が通る

 「AVキャバクラに行きたがる中国人の富裕層も多いですね。逆に、AV女優が中国の風俗店でバイトするケースも増えていますよ。中国人のAV女優好きはすごいですね」と同氏。

 ちなみに、とある女優が、日本の高級ホテルで、中国の富裕層を相手に接待をしたときは、一晩で50万円のギャラが発生したという。

 こういった接待は、中国本土でも行われているそうで、セッティングしたプロダクションのマネージャー氏によると、「中国の富裕層は、すごくお金を持っているから、こっちの言い値でだいたい通ってしまう。有名な子なら、いくらでも稼げちゃうんじゃないかな?」とのことだった。

 そう、AV女優たちは、陰でせっせと外貨を獲得してくれているのだ。6年後には東京オリンピックも行われる。おそらく、彼女たちは、夜の遊興で、外貨獲得に奔走してくれることだろう。

【2014年05月16日 yucasee mediaから抜粋】

2014年5月2日金曜日

日本版「カジノ」が登場? 場所はお台場、それとも地方都市?



 超党派による通称「カジノ法案」が2014年1月の通常国会で成立する、ようだ。

 自民党は11月末の総務会で、日本にカジノを解禁する「特定複合観光施設区域整備法案」を了承したという。運営における監視体制を整備するため、運営業者を免許制とすることなどを盛り込んだ。今国会に日本維新の会と共同で提出し、民主党などにも賛同を呼び掛け、来年の通常国会での成立を目指す。

 海外では120以上の国や地域でカジノが合法化されている。ただ、日本では刑法上の賭博とみなされ、実現には「競馬法」のような別途法律の制定が必要だ。そんななか、自民党と日本維新の会、生活の党と一部の無所属議員は2013年12月5日、カジノを国内で解禁するための「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」を衆議院に提出した。1月召集の通常国会で審議し成立を目指すという。

 そこで熱を帯びてきたのが、「カジノ第1号」を巡る候補地争いだ。以前から、前・石原都知事が構想をぶち上げていた「お台場カジノ」が、2020年東京オリンピック開催決定でリードしているようだ。が、沖縄や北海道、大阪も意欲的。さらには東京・築地案も浮上しているという。

 今回、提出された「カジノ法案」によると、民間事業者が国の認定を受けた地域で許可を受けたカジノ施設や宿泊施設などを統括した「特定複合観光施設」を設置運営できる。

 現在、グローバルな視点で見ると、カジノはホテルや国際会議場、スポーツ施設などを備えた統合型リゾートが主流になっている。そのため、「第1号」の有力候補とみられているのが、2020年の東京五輪の開催で周辺地域の整備が決まっている東京「お台場」というわけだ。

 一方、東京・築地は、2015年度以内に豊洲への移転が決まっている築地市場跡地の再開発が未定のまま。そこで、ここにカジノを誘致しようという構想だ。築地市場跡地は今のところ住宅棟や商業棟を建設することが検討されている。が、築地市場があってこそ外国人観光客でにぎわう観光スポットが同地の特性。築地エリアは市場で潤っているという事情が大きい。そこに浮上したのが「カジノ構想」ということのようだ。銀座や日本橋に近く、食事や買い物帰りにも寄れる立地の市場跡地にカジノ付きのホテルを建設。「大人のアミューズメントパーク」をアピールしようというわけだ。

 また、東京の一極集中への批判から、「カジノは地方へ」との声も大きくなっている。カジノ賛成派の日本維新の会の共同代表である橋下徹・大阪市長が牽引する「大阪カジノ」。観光振興策として沖縄。同様に観光客誘致を狙う北海道では釧路、小樽、苫小牧の3市が誘致に積極的だという。九州・宮崎市の「フェニックス・シーガイア・リゾート」や、長崎県佐世保市の「ハウステンボス」も意欲的だ。

 国内のシンクタンクの試算では、カジノが日本で開設された場合の経済波及効果は最大で約7兆7000億円にのぼるという。地方経済にとって大きな効果となるのは間違いない。

【2014年5月02日17時47分 Economic Newsから抜粋】

マカオ揺るがすジャンケット業者の失踪・・・



 マカオのジャンケット(有力賭博客の仲介業)関係者が失踪し、世界最大のカジノ市場を揺るがしている。中国の特別行政区における賭博収入の約3分の2を占めるあっせん業者の不透明なネットワークに焦点を当てるこの事件では、関係者が最大100億香港ドル(約1300億円)の債務を抱えるものと見られる。

 ラスベガスなど世界の他のギャンブル拠点とは異なり、マカオでは多くの顧客についてジャンケットに依存している。ジャンケットは中国本土から高額を投じる賭博客を招き、信用の付与やプレイヤーの負債回収を通じて手数料を得ている。この制度が当地に根付いたのは、中国政府が市民に本土から持ち出すことのできる現金に制限を適用するほか、賭博客の負債が中国国内では有効とみなされないため。

 この件を調査している複数のカジノ、ジャンケット業界の上級幹部によると、マカオの賭博業界で約4年間にわたりジャンケットを活発に運営していたHuang Shan氏が先月行方不明になった。Huang氏の消息がつかめないために、出資者の最大13億ドルもの資金の回収が困難になっていると幹部らは述べた。

 Huang氏は出資者に月2.5%の配当を付与することで大事業を築いたが、同業界幹部によるとこれは業界水準の1%から2%を上回る率だ。ジャンケットの業務は、銀行のように出資者から現金を集め、これを賭博客に融資する。多くの出資者は毎月の固定配当収入を条件に融資資金の提供に合意している。

 Huang氏は当局から何らかの不正行為の容疑をかけられているわけではない。同氏のコメントは得られていない。マカオ司法警察局の代表はコメントしていない。マカオのカジノ当局はコメント要請に応じていない。

 賭博事業への出資者が資金回収に奔走する中、業界幹部は今回の事件がマカオでの信用縮小につながりかねないと危ぐしている。マカオの賭博収入はラスベガスの7倍多い。カジノ幹部は、各社がこの事件から直接被害を受けることはないものの、システムへのショックの可能性を懸念していると述べた。

 これまでにもマカオのジャンケット業界で多額の債務を抱えた人が失踪することはしばしばあったが、「市場は微動たりともしなかった」と状況を調査中しているカジノ上級幹部は述べた。ただ、金額の大きさから判断すると今回は影響が出る可能性もあると指摘した。マカオ最大級のジャンケットへの出資者は「この人物を少なくとも100人が探している」と語った。

 ジャンケット出資者でマカオのカジノ「ポンテ16」の副最高経営責任者のHoffmanMa氏は、マカオのジャンケット運営者は資金調達において数十、数百もの出資者に依存していると述べた。しかし、一部の出資者が資金を失ったと警戒している現在、「人々は投資をちゅうちょするかもしれない」と同氏。これは資金不足につながり成長は限定されることになる。

 ここ1週間でクレディ・スイス、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、ドイツ銀行、HSBCを含む大手金融機関の複数のカジノ業界アナリストが失踪による潜在的影響を推定しようと試みたが、これは依然として不明だ。

 バンカメ・メリルリンチのアナリスト、Billy Ng氏は「重大な疑問はこれが単に1つの事件にとどまるか、あるいは連鎖反応を招くかにあり」、後者の場合は有力賭博客関連の収入の伸びは鈍化する、と29日の調査リポートで述べた。

 マカオのジャンケット業界は昨年の当地の合計賭博収入450億ドルのうち300億ドル近くを占めた。つまりマカオ以外の世界のあらゆるギャンブル拠点よりも規模は大きい。

 中国南部の貴州省出身のHuang氏は4月中旬にマカオを離れたもようだが、ニュースが急速に広がったきっかけは、4月20日に賭博債務の疑いがかかる人のリストを掲載するサイト「ワンダフルワールド」で失踪が伝えられたことだった。このサイトを所有するジャンケット出資者、Charlie Choi氏は、これほど大規模な事件は今まで聞いたことがないと述べた。

 Huang氏が関わっていたジャンケット会社、マカオの金麟グループは、澳門博彩控股(SJMホールディングス)の「グランドリスボア」、銀河娯楽集団の「スターワールド」、新濠博亜娯楽(メルコ・クラウン・エンターテインメント)の「アルティラ」、MGMリゾーツの「MGMマカオ」の4つのカジノで運営している。

 しかし、金麟は先週、Huang氏と出資者が同社の知るところなく交わしたあらゆる非公式の合意について責任を負わないと文書で明らかにした。マカオの220近い公認ジャンケット運営会社の1社である金麟の幹部は、Huang氏は同グループとは別に自身の賭博事業を運営しているほか、Choi氏のサイトの情報は正確だと述べた。

 起業家精神に満ちたジャンケット業界では、個人が複数の異なる役割を担うことも珍しくない。ジャンケットの顧客や出資者の多くが同時に代理人の役割も務めており、ギャンブルに共に興じるよう友人を誘う際にも手数料を得ている。出資者が複数のジャンケットグループの株を保有していることもしばしばある。

 潜在的損失を見極めるために互いに話し合っているカジノ、ジャンケット幹部は、最大13億ドルという推定値を示している。しかし、消えた資金の具体的な額は不明で、この無秩序に広がり、互いにつながる業界の不透明性を浮き彫りにしている。

 事情に詳しいカジノ幹部によると、Huang氏失踪のニュースが広がるにつれて、出資者は資金回収を目指して同氏のジャンケットが運営するカジノのカウンターに殺到した。ジャンケットへの出資資金の一部は、賭博客が利用できるようにこうしたカウンターで保管されているためだ。

 世界各地の規制当局がジャンケット業界について警戒感を表してきたが、その一因は企業がその保有構造や業務、顧客について詳細をわずかしか開示していないことにある。

 また、多くのカジノ運営会社もジャンケットに手数料を支払わなくてはならないことからこのシステムを好まない。マカオのカジノはジャンケット以外の事業を前面に押し出しており、こうした事業は最近ではジャンケットを上回る伸びを示している。それでも、ジャンケットは依然力強く成長している。

 昨年12月には、米ウィン・リゾーツのスティーブ・ウィン最高経営責任者(CEO)がマサチューセッツ州のカジノ規制当局にジャンケット制度を説明する際、同制度を「枝がどんどん広がり続ける木」に例えた。ウィン氏の企業は同州で免許取得を目指している。

 ラスベガスとマカオでカジノを運営する企業を率いるウィン氏は「ジャンケット運営会社が免許を受け、調査の対象になっている」とし、「これとは別に、国の異なる地域で定期的に活用するサブジャンケット運営業者がある。さらに、このシステム内に出入りする無数のセールスマンがいる」と述べた。

【2014年5月02日15時07分 THE WALL STREET JOURNALから抜粋】