2015年8月29日土曜日

IR法案は今国会も成立見送り 「お台場カジノ」はどうなったの?



今国会では安保法制の議論に耳目が集中し、ほかの法案の審議状況はなかなか伝わってきません。アベノミクスで成長戦略の一つとして位置づけられている「カジノ」を推進する法案(IR推進法案)は先の国会でも成立確実といわれていました。ところが、突然の衆議院解散で廃案。今国会でも、安保法制の審議を優先するなどの事情から成立は見送られることになりました。

積極誘致を図った石原・猪瀬知事時代
 カジノを解禁するIR(統合型リゾート)推進法案の成立を目の前にして、地方自治体間でカジノを誘致する動きが活発化しています。

 もっとも積極的に動いているのは、大阪市です。橋下徹市長は2011年のダブル選挙でも、2014年の出直し選挙でも大阪経済の起爆剤としてカジノを誘致することを盛んに主張していました。また、松井一郎大阪府知事も大阪臨海部の夢洲(ゆめしま)にIRを誘致することを表明しています。

 こうした積極的な誘致のかいもあって、新聞などでは「大阪市と横浜市がカジノ当確」と報道されています。

 カジノの誘致をめぐっては東京都も相当に力を入れていました。石原慎太郎都知事(当時)は年1000万円のカジノ調査予算を計上していたほか、2002年には都庁展望室でカジノを疑似体験するプレイベントを開催しています。これは自治体関係者や企業関係者、専門家など招待者を限定したもので、一般人は入場できませんでした。石原都知事のカジノ政策は、後任の猪瀬直樹都知事にも受け継がれました。

「猪瀬都知事のときは特区でMICE(マイス)を整備し、それに合わせてカジノを設置することを推進していました」(東京都港湾局)

 MICEとは企業関係者や研究者などが一堂に介する学術会議を開催するイベントホール、博物館・美術館といった学術振興施設、スポーツイベントを開催できる競技場や体育館といったスポーツ施設などを一体的に集約する概念です。近年、MICEを整備して外国人観光客を取り込もうとする動きも活発化しています。

舛添知事は誘致に否定的?
 石原・猪瀬両都知事はカジノを誘致しようと猛アピールをしていましたが、2014年に就任した舛添要一都知事は「私にとって優先課題ではない」と、これまでの都知事とは一歩引いた発言をしています。発言だけを見ると、以前よりも消極的な印象が否めません。

「カジノ誘致に関しては、ギャンブル依存症やマネーロンダリング、青少年への悪影響の部分がきちんと議論されていません。そうした負の部分を政府はどう対処するのか? と対策を政府にも要望しています。舛添都知事も、アフターコンベンションとしてのカジノの有用性には着目しています。決して、カジノ誘致に否定的というわけではありません」(同局)

 これまで東京都のカジノ担当部署は、知事本局でした。舛添都知事は組織改編をおこないました。それに伴って、知事本局は政策企画局に改組しました。抱えていた事業はできるだけ担当部局におろす方針になったため、東京都のカジノ政策は港湾局が担当することになりました。

「お台場カジノ」構想はどうなる?
 都市整備局や建設局ではなく、港湾局が担当する理由は明らかにされていませんが、これまで「東京のカジノはお台場エリアにつくられる」ことを前提に話は進んでいます。なぜなら、お台場の青海エリアに広大な都有地があり、そこが有力地と見られているからです。港湾局が担当することになったことは、「お台場にカジノ設置」を裏付ける動きだと言えるでしょう。

「お台場の都有地はオリンピックの関連施設にも活用が検討されていますので、必ずしもカジノのための用地ではありません。国が法案を成立させない限り、東京都はカジノについて動きようがありません」(東京都港湾局)

 昨年、訪日外国人観光客は1300万人を超え、今年はすでに1000万人を突破しています。これは、昨年を上回るペースです。カジノを設置することで、経済効果や訪日外国人観光客の呼び込みの起爆剤になるとの声もありますが、一方で舛添都知事が指摘している問題点を放置するわけにはいきません。

 カジノをめぐる議論は深まっているとは、決して言えません。法案成立が再び先送りされて時間的余裕が生まれたことを機に、もっと活発に議論がなされることを期待したいところです。

【2015年8月29日(土)17時0分配信 THE PAGEから抜粋】

2015年8月27日木曜日

ラスベガスの中国化が進む、中国人客の好みに迎合!



米華字紙・世界日報によると、米ラスベガスを訪れた中国人は昨年、30万人に達した。現地では中国人客の好みに合わせた様々な招致作戦が展開されている。26日付で中国新聞網が伝えた。

ラスベガス・コンベンション&ビジターズ・オーソリティー(LVCVA)によると、訪米中国人客の1人当たり平均消費額は3200ドル(約38万4000円)に上り、滞在期間も比較的長い。89%が「米国では買い物をしたい」、51%が「高級料理を食べたい」、13%が「カジノに行きたい」としている。

カジノの有名なショッピングモール「ファッションショー」や「グランドキャナルショップ」は中国人客の取り込みに最も力を入れており、中国の高級雑誌に広告を載せるなどの販促活動をしている。「グランドキャナルショップ」には来春、中国にも多数の支店を持つ高級四川料理店「眉州東坡」の旗艦店がオープンする。

故郷の味を楽しみたい中国人客は、ストリップ地区に立ち並ぶ多数の高級中華料理店から好きな店を選べる。夜遊びを楽しむ中国人客のために、セリーヌ・ディオンやブリトニー・スピアーズが生で歌ってくれるクラブもある。中国人投資家もラスベガスに目を付け、中国人客向けのカジノの開発に参加しているという。

【2015年8月27日  focus-asia.comから抜粋】

2015年8月13日木曜日

カジノ売り上げがラスベガスの7倍に!!


 2002年にカジノ独占経営権(ライセンス)が開放されたマカオでは、カジノ王スタンレー・ホーvs外資系カジノによる激しい客の奪い合いが起きた。

 ところが、「特需」が生まれた。バブルによって得た金を手に「中国人富裕層」がカジノに押し寄せたのだ。北京五輪を目前に控えた頃からその数は爆発的に増え、マカオのカジノはまるで満員電車のごとく中国人客であふれ返った。

 カジノは通常、庶民が遊ぶ一般フロアと富裕層が遊ぶVIPフロアに分かれるが、中国人客の急増により一般フロアは状況が一変。他国であればVIPフロアで行われるような高額のギャンブルが一般フロアで平然と行われるようになったのだ。

 彼らの賭けかたはハンパではない。たった1回のゲームに何十万円や何百万円という大金を、まるで要らないものでも捨てるかのように賭ける。VIPフロアは推して知るべしで、何千万や何億円という金が湯水のごとく投じられた。

 カジノのタイプは国や地域で異なる。ヨーロッパのカジノを貴族の隠れ家に例えるならアメリカのカジノは巨大な遊園地で、マカオもそのアメリカ型だが、売り上げでは本家ラスベガスに大差をつけている。

 そのわけはマカオのカジノの事業構成にある。ラスベガスの売り上げは「ギャンブル」と「それ以外(エンターテインメントなど)」がおよそ半々を構成するが、マカオは「ギャンブル」が90%以上を占めている。その大半が巨額を投じる中国人で、しかも彼らはエンターテインメントにはほとんど興味を示さず、滞在中はひたすらギャンブルを続けるため、マカオのカジノがギャンブル一点集中型になったのもいわば自然な流れ。

 こうした事業構成により、マカオのカジノ売り上げはラスベガス(約7800億円)の約7倍となる約5兆4240億円(ともに2013年末)を記録。世界最大のカジノマーケットとなった。

 だが、それにより新たな問題も発生した。深刻なのは物価の上昇である。生活必需品の物価はライセンス開放前の10倍に上昇。さらに次元の違う深刻さなのは不動産価格の暴騰である。中国人が金にまかせて買いあさったため、不動産価格は開放前の何と20倍に跳ね上がってしまった。

 街の至るところに中国人があふれ、どこもかしこも爆買いの列。マカオはまるでカジノを核とした経済の実験場のごとく、めまぐるしいスピードで何もかもが変化した。

 そんな中、好調なカジノに急ブレーキがかかった。中国・習近平政権が打ち出した「ぜいたく禁止令」がマカオのカジノを直撃したのだ。 

【2015年8月13日  夕刊フジから抜粋】